知られざる耳抜きの極意
こんにちは。
沖縄出身のフリーダイバー、こうよです。
今回は、フリーダイビングやスキンダイビングを始めたばかりの方にとってはとても重要なお話しになるかもしれません😎
耳抜きについて今回は話していきます👂
耳抜きと一言で言っても実はその方法は何種類もあり、大まかな方法は同じだとしても、人によって微妙にやり方や感覚が違っていたりします。
今回はそのひとつひとつを紹介したりそのやり方をお伝えすものではありません。
しかし、多くの耳抜き方法に共通する、当たり前すぎてあまり語られないであろう一つの事についてお話しします。
当たり前すぎてあまり語られない、耳抜きの大事な事とは、
すばり、喉を開けるです。
これは耳抜きの方法そのものというよりは、出来るようになった耳抜きを続ける為に必要な事と思っていただきたいです。
喉は閉める、と教わる
喉を開ける、これに関しては、現在耳抜きが出来ていてある程度潜れるようになっているダイバーの中でも「なにそれ?」となるような、でもとても大事だけど無意識にやっているような技術なんです。
なぜ「なにそれ?」となったり、あまり語られないかというと、
フリーダイビングでよく使われる耳抜き方法(フレンツェル)を教える時、喉は閉めるようにと教わるからです。
耳抜きは、簡単に言うと口や鼻に圧をかけて耳に空気を送ることで行われます。耳は、口や鼻の空間と耳管という管で繋がっているので、圧に押された空気がその管を通ることで耳抜きが完了する仕組みです(別の仕組みもありますが今回は割愛します)。そこで口腔内や鼻腔内に圧をかける時に、口や鼻から空気が漏れ出てしまうと十分な圧がかけられずに耳抜きが完了出来ないんです。これは喉に関してもそうなので、耳抜きをする時は口鼻喉をしっかり閉められるようにしないといけないんです。
これが喉を締めるようにと教わる理由です。
水中では空気は小さくなる
フリーダイビングを習ったことがある方や、自分で素潜りを調べてみた事ある方は知っているかと思いますが、肺の中の空気は水中に潜っていくにつれどんどん小さくなっていきます。水面で胸いっぱい吸った空気も、水深10mまで潜っていくと水圧の影響を受けて半分の大きさまで小さくなります。
これは肺の中の空気に限った話ではなく、耳の内部の中耳という空間や口腔内や鼻腔内の空気も同じように影響を受けて小さくなっていきます。
口腔内や鼻腔内の空気が小さくなっていくと、耳に送る空気も足りなくなっていき、耳抜きが思うように出来なくなっていきます。
喉を開ける
耳抜きをしっかりと行う為には、喉を閉めておかなければならない事を説明しました。しかし水中に潜りだんだんと深度を下げていくと、空気が小さくなっていく為に耳抜きがだんだん出来なくなっていきます。
そこで、足りなくなった空気を補充してあげればいい!という話なんです。
耳抜きを行なっている最中は喉をしっかり閉め、耳抜きをしないわずかな時間の中で少しだけ喉を開ける事で、肺の中にある空気を口に補充してあげるんです。そうすることで、水深がどんどん深くなっていっても耳抜きを続ける事が出来るんです。
正確には、声帯(喉)を閉めたり開けたりする事が出来るようになれればいいわけです。
10m以上の水深に行ける人は、意識的にか無意識的にかいずれにせよ、声帯の開け閉めが出来ているはずです。
開いてるか閉まっているか認識する
ここまでの話を理解できたとしても、すぐに水中でこれが出来る訳ではありません。まずは陸で練習してから水中で試してみましょう。
陸で出来ない事は水中では出来ませんので🙅♂️
シンプルです、大きく息を吸い込み、そして止める。ただしこの時声帯を閉じる事で息を止めなければなりません。
口を開け、舌を出した状態で息を止めるようにしてみてください。息を吸い続ける事で止まっているような感じなっているのはダメですよ🙅♂️
他の方法としては、「あー」という声をだんだん殺していく方法です。「あー」と発声する時は声帯が開いていますが、声帯が閉じていくにつれて息だけが漏れるような音になり、完全に閉じると声がでる事も息が漏れる事も無くなります。
いずれの方法でもいいので、これが出来る事がわかったら、繰り返してください。繰り返しているうちに、声帯を開けている声帯を閉じている、その感覚が認識出来るようになるはずです。
あとは同じことが水中でも出来るように練習です🙌
最後に
今回の内容はどちらかというと20m、30m行きたい人向けと言うよりは、6m、7mまでは行けるのにその先が耳が抜けなくて行けない、という人向けかなという感じで、改善できる可能性は高いと思います。でも、20m、30m行きたい人も今まで無意識にこれをやってたなら意識的にできるようなると、自分のダイブの理解度が高まると思います。
ですが、行けなかった深度に行けるようになったからといって一気に深く行ってはダメですよ🙅♂️
確実に安全に潜れる範囲の中でしっかりと慣らしながら楽しんでくださいね🙌